2013年11月21日

折井宏光 歴史画の世界展








折井宏光は、1938(昭和13)年東京に生まれ、1944(昭和19)年長野県安曇に疎開し、1945(昭和20)年父方の実家がある諏訪に帰りました。幼い頃、疎開先で目にした歴史物語絵本の世界に熱中した折井は、やがて歴史上の人物や出来事、神話や伝説などを題材にした歴史画というジャンルを知り、それを描きたいと強く思うようになります。多摩美術大学日本画科に学び、歴史画の泰斗・安田靫彦、新井勝利、森田曠平に教えを受け、卒業後は、諏訪清陵高校や諏訪二葉高校などで美術教師として教鞭をとるかたわら、院展を中心に各展覧会への出品を重ねました。

歴史画を描くには、衣装、鎧、諸道具、人物像や当時の慣習など細部に至るまで、正確な時代考証が不可欠です。衣装の刺繍や規模の細部まで丹念に描かれた折井の作品は、有職故実に対する作家の飽くなき探究心に満ちています。

この展覧会では、平家物語に登場する武将・伯耆守光長を描いた代表作≪法住寺殿の武者連作≫や郷土・諏訪ゆかりの人物を描いた≪諏訪御寮人≫など迫力ある大作を展示します。歴史物語のロマンとドラマに彩られた折井作品をご堪能ください。また、本展が今日では継承者の少ない歴史画の魅力を再認識する機会となることを願います。


 

期 間:2013年12月3日(火)〜2014年3月31日(月)
場 所:北澤美術館 1階ギャラリー
開 館:
午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:会期中無休
入館料:大人1000円 中学生500円 小学生以下無料

    団体(8名様以上)は上記料金より100円引

【問い合わせ】〒392-0027 長野県諏訪市湖岸通り1-13-28  北澤美術館(TEL0266−58−6000)
折井宏光「須磨の海 平敦盛」 圧縮.jpg
posted by 諏訪郡市博物館等連絡協議会 at 10:48| 北澤美術館